アラビア、イッタラ、マリメッコ。北欧雑貨・食器がなぜ人気なのか?

初めての北欧雑貨

機能性+デザイン=北欧という真実

題名の通り、北欧で生産される商品は機能性とデザインの両立がうまい。

イッタラのグラス、アラビアのお皿、ボルボの自動車・・・

なにが世界中の他のメーカーと違うのか。

についての雑記です。

戦後復興の柱にしたかったフィンランドのデザイン

フィンランドはマリメッコ、イッタラ、アラビアなど主にアパレルや食器、雑貨が有名です。

この国はスウェーデンやソ連(現ロシア)と戦争をしたり、占領されたり。

とにかく西側・東側諸国のはざまで苦労をしてきました。

第二次世界大戦後復興や独立のために多額の負債をおった国の立て直しをどうするか?

資源も施設も乏しい中で復興のカギとしたのが「人」でした。

アイディアやデザインは人が生み出すもの。

そこに目を付け、デザイナー育成に力を注ぎます。

パッと見ただけで「北欧デザイン」とわかる。

マリメッコの大柄な花のデザイン「ウニッコ」などはまさにそれですね。

アメリカのケネディ大統領夫人がこのデザインのワンピースを着たことで世界中に知られることとなったのです。

デザインはするが生地生産や縫製は他国に任せる。

この割り切りが戦後復興のスピードを加速しました。

北欧の雄、スウェーデンの独自戦略

フィンランドと違い、早くから世界経済に積極的に打って出たのがスウェーデン。

古くから近隣諸国を併合し、世界的な影響力をつけようと経済、軍事力を育ててきた国。

シンプル、質実剛健を突き詰めた結果がまた北欧デザインとして認められたのが面白いですね。

ボルボという自動車メーカーはいち早く乗員の安全を第一とし、シートベルトの世界初搭載、強靭な車体、寒さに負けない速いエンジンを最大の売りとしました。

その直線的なスタイルから「フライングブリック(空飛ぶレンガ)」と呼ばれ、今ではオールドボルボはプレミアがつくほどの人気です。

また、軍事産業も盛んで、ボフォース社は戦車などの重火器、サーブは航空機を生産。

ノーベル賞の設立者アルフレッド・ノーベルはスウェーデンの発明家。

小さな鉄工所を上記のボフォース社として軍事産業会社に成長させたのは有名です。

ダイナマイトを発明したのもこの人。

「最短時間で最多の殺人方法を発明し、富を得た」

などと揶揄される人物だが、軍事転用したのは別の人物だったりする不遇の人。

ならばせめて人類の発展に遺産を使いたい、と遺言で残しました。

そして生まれたのがノーベル賞。

遺産を削りながらノーベル賞を行うといつかできなくなる。

だから遺産(資産)を運用しながら利益を賞金にせよ。

彼の戦略的で永久的なノーベル賞は人類の発展に今も貢献していますね。

北欧の辺境でたくましく生きる。ノルウェー

スカンジナビア半島の海側、北大西洋沿いに長く伸びる国。

ヴァイキングが有名ですね。

海賊。

いいえ、実はヴァイキングは海上貿易をしていた人たちの総称。

ただ強奪や盗みをする悪い人達だけが有名になってヴァイキング=海賊となってしまったようです。

水産業や林業が中心でそれほど豊かでなかったのが、海底に油田が見つかったことで状況は一変。

北欧一の産油国となりました。

雑貨分野ではそれほど有名ではありませんが、物を大事に長く使うというお国柄か、林業の関係か家具はとても良いものが多い。

日本でも有名なのはSTOKKE。

子ども向けの椅子は成長に合わせて座面と足置きが自在に移動できます。

小学生から大人まで使える椅子。なかなかないですね。

小さいけど元気。デンマーク

デンマーククッキー、レゴ。

以上。

そう思っていませんか?

牧歌的でのんびりした田舎というイメージとは裏腹に実は工業国だったりします。

これはドイツと国境を挟んでいるからかもしれません。

作られる製品も実益主義。無駄のない機能性に特化したデザインが特徴です。

実は北海油田を持っており、石油の自給率は100%。

うらやましい。

豊富な資源をもとに原油販売から石油製品の生産まで工業が発達。

そういえばレゴはプラスチックのおもちゃですよね。

工業の発達には教育が重要。

そういった理由から知育玩具が成長したのもうなずけます。

枕で有名なテンピュール。

中身のスポンジも石油製品だ。納得。

油田が発見されるまでは農業が中心。

いまでも小麦生産や酪農は主要産業のひとつ。

クッキーが有名なのもうなずけます。

意外なところでは豚肉。

実は日本向けの輸出の半分が豚肉だったりします。

お国柄でわかる北欧デザイン

どうでしたか?

北欧雑貨とはちょっと違った内容ですが、それぞれのお国柄を知って雑貨を見るとまた違った見え方をするのかもしれませんね。

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