北欧の製品には物語がある。
最初はパートナーの好みだった
私が北欧雑貨・食器との出会いは、彼女が持っていたから。
イッタラのティーマのマグ、カルティオのグラス。
「ずいぶんシンプルだな」
と思ったくらいでした。
シンプルさで言えばニ〇リやダ〇ソーと変わらない。
そう思いました。
でも価格を聞くと何倍も高い。
「なるほど、趣味か」
そう納得しました。
その時は、まさか自分がこんなに魅了されるとは思ってもいませんでした。
イッタラのカルティオ、特別なモノは特別なトキを彩る
いよいよ結婚して、食器をそろえることになった時。
彼女のすすめるまま、おそろいのティーマ、カルティオの色違いをそろえました。
もう20年選手。小さなキズにも夫婦の歴史が刻まれています。
食卓におそろいのグラスが並んだ時、
「あれ、なんかいいな。」
そう思えたのです。
なんだろう。このしっくりくる感じ。
そして生活の中で使っていくと、こんな良さが見えてきました。
・シンプルで使いやすい。(洗うの簡単、スタックもできる)
・丈夫(20年使用が証明)
・飲み心地が良い(手になじむ、口当たり)
・廃番にならない(1958年から同じデザイン)
今は3人家族なので3個のカルティオ。
使い勝手がよく、家族の歴史に寄り添ってくれる食器なんて。
それまで出会ったことがありませんでした。
書くと止まらなくなってしまうのでアレですが、ティーマのマグも同じ魅力を持っています。
メーカーとデザイナーの協働が生み出す魅力
とはいえ、買う時はネットで安い順に探し、その時にあるカラーを選んでいた私。
家族を持つとお客様を家に招くことも増え、食器は増えていきます。
でも全部イッタラはさすがにね。。。
とりあえず数合わせで違うグラスを買い足した結果
家族の「食器棚あるある」
のごちゃごちゃした食器たち。
そんなある日、ふとイッタラの本社のホームページを見てみました。
当時のことなのではっきりと覚えてはいませんが
会社紹介の中で
「使い捨てに決別しよう、そのために私たちは丈夫で毎日使いたくなるようなデザインを商品にあたえています。」
というようなメッセージがありました。
この言葉を目にしたとき、
うちのテーブルに置かれたおそろいのカルティオが目に浮かんだのです。
作り手(デザイナー)の「想い」が見えてきた
そして会社紹介のページに、そこで働くデザイナー達の紹介もありました。
企業紹介ページに社長の写真やメッセージはよくある話。
しかし製品デザイナーをのせているというのは見たことがありませんでした。
また、すべての商品紹介にデザイナーの名前も添えられていたのです。
よく、道の駅で売っている野菜などに生産者の写真があります。
それをみて親近感や応援したいという気持ちがわくことがありませんか?
丁寧に作ってるんだな。喜んで食べてほしいんだな。
わざわざ添付したそのラベルを見てそう思えるのは世界共通なのかもしれません。
イッタラ社の企業紹介ページには
「みんなに愛され、ながく使ってほしい、そのために魂を込めてつくっている」
そんな思いが熱くあふれていました。
商品(作品)の物語を知ってから手に取る喜び
商品すべてにデザイナーの名前が記されています。
また、ホームページではそのデザインの生まれた経緯やデザインに込めたおもいなどが紹介されています。
大量消費に対抗する手段として商品に物語をのせる。
使い手に愛される製品作りが
私を魅了してやまないのです。
とにかく使ってみよう、が私からのメッセージ。
商品にお金を払ってみよう。
使ってみよう。
北欧雑貨について聞かれたとき、私はそう答えています。
お金を払う価値があるのか。
そう思ったときはぜひ各メーカーのホームページを訪れてみてください。
北欧のメーカーたちはその答えを伝えてくれています。
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